モチベーションや従業員満足度の向上 ~不足しているものは何か?~

「組織は人なり」といった考え方に立つと、働く一人一人がやる気をもちながら働いているかどうかにより、組織の総合力に大きな差が出てきます。

優秀な人材を確保し、つなぎ留めておくには、それなりの報酬と共に、内的報酬である、「やりがい・モチベーション」をどれだけ与えられるかが重要になります。

最近の若手の転職理由で多いのが、「やりがいを見出せない」だそうです。

なぜやりがいを見いだせないのか?

近年、従業員の満足度やモチベーションに問題意識をもつ経営者が増えています。

「社員満足経営」といった言葉も出てきています。私たちの調査結果でも、一般社員層で今の仕事に「やりがいを感じている」のは約3分の1に留まっています。

今の仕事に対してやりがいを感じているか?

背景には、日本経済全体の環境変化に伴う、働く人のモチベーション要素の減少があります。

日本経済が右肩上がり時代には当然のように存在した昇進昇格、ステータス、仕事、報酬、将来性といった要素が減少しています。

現在、「まじめに働けば、係長になり課長になり、いずれ部長位まではなれる」時代ではなくなりました。

また、組織内の人口ピラミッドの関係上、どんなに優秀で頑張ったとしても天井が限られていると感じることも多いでしょう。

報酬面でも、定期昇給よりも賞与等への配分比率を高める成果報酬型の流れの中で、多くの従業員にとっては将来への期待感を失わせる結果になっています。

仕事面でも、一部の業界を除いて「大きな仕事、会社で初めてのプロジェクト、日本初」といった仕事の機会が減っています。

高度成長期には、どの職場にも、ある種の「プロジェクトX」が存在し、仕事自体から達成感を感じる機会が多かったのではないでしょうか。

環境が変わる。モチベーションも変わる。

モチベーションや満足度の源泉や構造を把握するこのような環境変化を背景に、以前であれば特段気にする必要がなかった従業員のモチベーション管理が重要になってきたのです。

まず実態を把握し、打てる範囲の手の中で何が不足しているのか、何が問題となっているのかを正確に把握する事が重要です。
モチベーションの構造を分析しましょう。

貴社の従業員は何に対してモチベーションを感じているのか、どのような事がモチベーション向上に効くのか、現状、提供できていないもしくは不足している要素は何なのか…。

職種や、年代、価値観によっても異なる部分です。その意味で、科学的に分析する価値の高い分野だと考えます。

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